今回のEntrance公演の中で、箏曲「さらし風手事」と打楽器五重奏「桜の川」の二曲に手付(アレンジ)をいたしました。
「さらし風手事」は、お箏の旋律が細かい分、少しでもずれると目立つ難しさがありました。長唄の越後獅子にあるサラシ合方をベースに作調し、普段打つ手がうまくハマったときは気持ちよかったです笑。
杵望会の若手2人が初挑戦の箏曲を一生懸命頑張ってくれました。本当に、チャレンジしてくれてありがとう。
要所に囃子の掛け声も加えさせていただき、曲にメリハリがつく演出ができたのでは、と思います。
釣谷雅楽房先生そして社中の皆さま、ありがとうございました。

「桜の川」は、まず楽曲選びからスタートしましたが、ダイナミックなこの曲を聴いた時に、和楽器のイメージがすぐに湧きました。
作曲家の濵口大弥さんに冒頭部分をお囃子のみで演奏することをお許しいただき、助演の先輩方と合わせをする中で、楽譜通りに楽器を置き換えるだけでなく、さらにこちらの古典的手組である乱序のエッセンスをプラスしてみようということになりました。掛け声と間を存分に使い、おかげでより囃子らしい空気が作れたと思います。
普段ない8分の7拍子に頭を悩ませたり笑、それぞれのパートの見せ場を守りつつ、和洋打楽器が対等に、共演(競演)できたと思っています。
桜ブラス打楽器チームの皆さま、本当にありがとうございました。

(photo by 鶴見哲也)